「はじまり」
花咲くこの道にそぐわぬ
私の自意識よ朽ちて
誰かと出会っても癒せぬ
膨らんでゆく孤独を知る
十五の月夜の夏のこと
囚われた街に
同化する悪夢を見る
消えたいの……?
消えない……?
消えてしまう瞳
救いは袂に
本を開いて君と出会った
意識は彼方へと
世界と繋がる
拓かれる日々よ
何度も見た筈の
百合の花も描けない
私は何も知らない
世界を知りたいよ
君が映し出す私を初めて見たの
自分も知らない……知りたい
手を繋ぎながら
呼応する声
共鳴のなか
孤独と共にゆく覚悟まで決めたの
前向いて囚われない
幸福を今創始する(つくる)