風邪をひいたかもしれない。喉が痛い。でも、喉が痛いだけで熱はないし、鼻水も出ない。風邪をひくのは3年ぶりだろうか。月2くらいで風邪をひいていた私が、双極性障害になった途端に丈夫になったという謎の現象が起こっている。双極性障害になって以来、風邪をひくのは2,3年に1度。遠くへ行ってしまった友人と久しぶりに再会するような、そんな感覚になってしまう。つまり、風邪さえ愛おしい。
煮物を作っている。煮物を作るのも久々でこれまたテンションが上がってしまう。ぐつぐつと白菜や厚揚げなどを煮ていると、良い匂いが部屋中に立ち込める。その匂いで母の料理を思い出す。実家で煮しめばかりが出てきた時はうんざりしていたけれど、実家を離れて洋食が多くなると、和食というものの価値が一気に跳ね上がった。どうも和食は掴みどころのない料理な気がして、敬遠している。和食を作るのに必要な基盤が私には生成されてないような感覚があるのだ。だから、レシピを見て作ってもどこか自信がない。今回のレシピは煮汁がなくなるまで煮込むのか、そんなに煮込まなくて良いのか書いていないので戸惑っている。まあ、てきとうに煮汁が少なくなったら火を止めるけれども。
煮物を作る前は川上弘美の『センセイの鞄』を読みながら退屈していた。調子の出ない日だから読書でもしようかと思って読み始めたのに、調子が悪いせいであまり話を面白いと感じない。それとも本当に面白くない部分を読んでいるのかもしれない、いや、そんな面白くない部分を入れるわけがないだろう。などと頭をぐるぐると回転させながら1つの話を読んだ。それ以上は読めなかった。読もうとしなかった。
そういえば一昨日ポケットモンスターのピカチュウバージョンを買ってきた。1111円というイイ値段。この頃ふとポケモンがやりたくなった。前々から初代のポケモンが売り出されていることを知っていたので、入手も容易かった。思い出補正もあり、さぞ楽しくやれるだろうという期待があった。そして昨日の朝から進めている。まあまあ楽しいけれど、やっぱり子どもの頃にやった時みたいにのめり込むことはできない。一歩引いた状態で「ここの音楽工夫されてて良いな」「今のゲームだと複雑になっているけど、このぐらいシンプルな方が自分には向いているかもしれないな」などと思いながらやっている。今日も少しだけ進めたけれど、そのうちポケモンを買ったことさえ忘れそうなので、忘れないうちに定期的にやりたい。
今日は編み物も進めた。集中力と気力がないのでほんの少し。なかなか一気に進められない。ざくざく編めたらもっと楽しいのになーと考えるも、ちびちびやるのも悪くないかと思い直す。ただ、冬に間に合わない事態になることだけは避けたい。
彼が起床した。思いの外早いお目覚めだ。一気にテンションが上がり、晴れやかな気分になる。彼がシャワーを浴びている間に飲み物をつくって、もしもし待機をしようかな。
数日前に彼と話をしていて引っかかっていることがある。小説はアニメや漫画と比較してどのように面白いのか、なぜ面白いと感じるのかという話。一言で言ってしまえば、「アニメや漫画よりもリアリティがあるから」ということになるのだろうか。昨日背景が何も見えない、展開もめちゃくちゃなアニメを見たせいで、腑に落ちそうになっているのだけれど、本当にそうなのかなと懐疑する自分も燻っていて、どうも落ち着かない。確かにそういうことは他の人からも聞いたことがあるし、何か明確に反論できる材料を持っているわけではないし、おそらく間違ってはないのだけれど、きっとそれだけでは足りないから引っかかっているのかもしれない。ただ、私の中で漫画やアニメと小説が同じ次元にない、別々の世界のものであるように認識しているので比較ができないようになっている。無理矢理N極とN極の磁石を擦り合わせようとしているような、そんな感覚になってしまう。多分私は漫画もアニメも小説もあまりに知らなさすぎるので比較するなんてこともできないのだろうけれども。
クッキーを作りたい衝動を抱えながら料理をしたようなそんな1日だった。いろいろなことに手をつけたけれど、何一つ満足できない、そんな1日だったから、今日は早めに休んで明日に備えようと思う。